裕福な家庭に育った中根鏡子(尾野真千子)は、厳格な父・重一(舘ひろし)から学問は不要と育てられ19歳の時、夏目漱石(長谷川博己)と見合いする。鏡子は漱石に一目ぼれ、漱石は屈託の無い鏡子の笑顔に魅了され二人は結婚、漱石が高校の教師として赴任した熊本での新婚生活が始まる。漱石は、帝大出のとびきりの知性派ではあるが、実は幼少時に養子に出され、家庭の温もりを知らずに育った過去を持ち、情緒の不安定な気難しい人物あった。鏡子は夫を理解しようと、夫が読むものを読み、夫の友人達に交わって難しい会話に入って行こうとするが、その世界のハードルは高くとても及ばない。やがて鏡子は初めて身ごもった子どもを流産、孤独かから自殺未遂騒ぎを起こす。夫婦にとっての最初の危機の到来。果たして二人の前途はどうなる!?